甘い魔法②―先生とあたしの恋―



先生との関係がバレて、離れたりしたくないから。


それぐらい、先生も分かっていてくれてるハズだけど……。

今の先生は、それを忘れるくらいに感情が昂ぶってるみたいだった。

それは心配してくれているからで嬉しくもあるけど、最近感じていた疑惑を大きくさせた。

先生……やっぱり、少しおかしい。


「バレたらって考えると、怖くて行けなくて」


先生に伝えた事実こそ違うけど、相談に行かなかった理由は本当。


5時間目も6時間目も、不安で仕方なくて……先生の顔が見たいと思った。

でも、メールの事があるだけに、どこから見られてるのか分からないだけに、そうしなかった。

あんなメールの後先生に会いに行ったりしたら、それをメールの送信者に知られたりしたら、完全に関係がバレる。

このメールの送信者があたしと先生の事をどこまで知っているのか分からないから、余計に気をつけなくちゃって思った。


だけど、本当は―――……。


「でも……本当は、先生の顔が見たかった」