「彼女って……市川さん、いくつなんですか? どれくらい前から付き合ってるんですか?」
「あー……っと、19だよな。で、付き合い始めたのは……」
「ハルくんは黙ってて。市川さんに聞いたんだから」
「……えっと、1年くらいかな」
秋穂ちゃんの厳しい声色に気付きながらも、何でもないように笑顔を作る。
でも秋穂ちゃんの険しい表情は変わらなかった。
「高校生の時には付き合ってたって事ですよね? 18の時には付き合ってたんですよね?!」
「えっ……えっと、」
興奮している秋穂ちゃんの勢いに答えを迷っていると、秋穂ちゃんはあたしの答えを待たずに先生に視線を移した。
「あたしだってもう17だよ? そういう対象になるって事でしょ?」
『だからもう子供扱いしないでよねー』なんて、軽い話じゃなさそうな口調。
切実に訴えるような表情に、嫌な予感がざわざわと胸を襲う。



