「『大体、チョコってなんかえっちだもん』か。
何考えてんだか。今の女子高生は」
「……っ、何も考えてないっ!」
「ムキになってるし。
しょうがねぇから付き合ってやるよ。市川のイケナイ妄想に」
「だからっ……んぅ…っ!!」
そう言った先生は、あたしの口の中にチョコを押し込んだ。
持っていた指ごと。
そして戸惑って見上げるあたしに、微笑みかける。
「市川が早く食わねぇから溶けちゃったし。
だから俺ごと食っていいよ」
「……っ」
押し込まれた指は、口内のごく浅い場所までしか入れられてないから、苦しさだとかそんなのは感じないけど。
呼吸がどうとかよりも問題なのは……、ハンパない羞恥心の方。
それでも逆らえないのは、先生が発してる雰囲気のせいだ。
笑みに含まれた色気が、妖艶にあたしを誘う。



