「マモルはなぁ、お前のことほんとに好きだったんだ。真剣だったし、裏切られてるなんて疑いもせずに信じてたんだ。それなのに、二股? 妊娠? 結婚? 業界追放? 捨てられて、夢も潰されて、お前のやったことが、マモルの人生台無しにしてんだよ。ちゃんとわかってんのかよ」
「それは……もちろん」
「男同士とかテレビ業界とか、あたしには全くわかんねーけど。女と子供作っといて、今さら気持ちがあるとかふざけんな。芸能人だからって一般人に何してもいいってわけじゃないんだからな!」
怒鳴りながら泣きそうになった。
大きな声を出して、肋骨が痛むっていうのもある。
でも、それよりも。
言葉に出すうちにマモルが抱いてきた怒りや悲しみがリアルに想像できて、辛かった。
悔しい。
どうしてこんな最低な男が社会的に成功しているんだ。
納得いかない。
やっぱり世の中はおかしい。
もっと幸せになるべき人間がたくさんいるはずだ。
「サエ、落ち着いて」
「でもっ……」
マモルはコルセットの上からあたしの背中を撫でる。
「いいから、力抜いて。ケガに障るよ」



