偽りの結束

 後はひとみだけだと思った時、俺は嬉しくて、すごい勢いでシャクレたアゴを撫でた。

 ひとみは可奈子達の死体を見つけると、テントに走り出した。
 俺が後を追うと、小山和美のバッグを引っ張り出し、免許書を見ていた。

 そして、俺はニヤニヤしながら、シャクレたアゴを撫でつつ、ひとみを殺したんだ。

 ハハハハハっ!! 笑いがとまらねぇや。

 テントの前には、最後にひとみが作っていた鍋が置いてあった。
 美味そうな匂いがするぞ。丁度腹も減ってるし、食ってみるか。

 食べた後、タイ米はシャクレたアゴを撫でながら意気揚々と、車が停めてある林まで向かった。 

 そして車に乗り込み峠を越える為、車を走らせた。
 しばらく運転していると、視界がおかしくなってきた。

 何だ? 何なんだ? 血だらけの豚野郎どもが浮いているじゃないか!

 気付いた時には、目の前が崖になっていた。


「うっ、うわぁーーーーーーーーっ!!」


 タイ米の車は、勢い良く崖から飛び出して行った。

 こうして長い長い、復讐が復讐を生んだ連鎖に終止符が打たれた。