「……本当に、ごめんなさい」 「だから大丈――」 「あのね、由衣ちゃん」 雅ちゃんはとっても真剣な顔をしてあたしを向いていた。 「……なに?」 次の瞬間、可能性が生まれた。 「『呪い』について、伝説があるらしいの」 ――伝説? 「あの、祖父からちょっとだけ聞いたんだけどね、天の子と魔の子っていうのが呪いに関係してるらしくて……」 「天の子と魔の子……?」 『俺が悪魔ちゃんだからさ』 『天使ちゃんへの優しさだな』 以前蘭くんが言っていた言葉を思い出した。