「……いいよ」 思わず顔がほころんだ。 「その代わり」 どうやら交換条件を出してくるみたいだけど……。 出来るだけ、要求にこたえよう。 こんな理不尽な理由で一緒に居させてもらうんだ。 もちろん答えなきゃいけない。 「親友、紹介してくれる?」 ――こたえたい、に変わった。 「会ってくれるの?」 「会ってみたい」 「『呪い』を恐れて誰も来てくれないの」 「怖くないよ。『呪い』は移りはしない」 自然と涙が出て来た。 病室でしか流さないと思っていた、涙。