白百合さんが動き出すことで、この後の展開が変わる。


白百合さん、お願い――。


「じゃ、今様子がおかしいのは……」

「……白百合さんが目覚めたから、もしかしたら蓮くんの意識も戻り始めてるのかも!」


蓮くん、蓮くん、蓮くん!!


「蓮くんっ!!」


あたしは叫んでいた。


――目が、合った――


「……い」


……え?


「ゆ……ぃ、らん……」


あたしたちの名前を……?


「蓮か?オイ蓮、意識あるのか?」


蓮くんは頭を手で押さえたまま頷いた。