……何が起きてるの?

なんで蓮くん、苦しんでるの?

なんで蘭くんの背後にいるの?


ここは――。


蓮くんのすぐ横に見えた、黒くて大きいもの。

――ピアノ?

音楽室?


……まさか……?


「もしかして、あたし『呪い』に……」

「そうだよ!あんたなんで目を覚ませた!?」

「そ、そんなの知らないよ!第一、状況がわかったのだって今……」


……そうだ。


「白百合さん」

「え?」

「白百合さんがいた。……夢の中、なのかな?泣いてた。話をしたの」

「白百合!?」

「ずっとずっと、なにも気付いてなかったの。だから、今白百合さんが何をしているのかを話した。理解したんだと思う!受け止めようとしてるんだと思う!」