「由衣っ!!」 その声で、ハッと目が覚める。 今の声……蓮、くん? 「え!?は!?マジであんた何者!?」 ――違う。 この口調は……。 「蘭……くん……?」 蓮くんはこんな言葉遣いしない。 もっと優しくて、もっとゆっくりで……。 ……なんで蘭くんがいるんだろう? 「あんた、なんかした!?蓮の様子がおかしいんだけど!!」 ……蓮くん? いるの? ……ここは、どこ? 蘭くんの後ろに、蓮くんがいた。 ――泣いている? メロディーは、途絶えた――。