イジワルな恋人〜番外編〜



「美沙…

大丈夫だから…


オレも支えるから頑張ろう」


初めて抱きしめられたのに不思議と落ち着いていた。


頑張る…?


一体何のために…?



無気力の美沙の体は

智也の声も届かなかった。



なんで?

なんであたしが頑張らなくちゃいけないの?


何もしてないのに…


なんで…



ただただ涙が頬を伝って…


憎悪感も

嫌悪感も


全ての感情を一緒に流して行った。




残ったのは…



脱力感。



全てがどうでもよくなった瞬間だった。





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