「じゃ、これ合鍵な。
ちゃんと戸締りして寝ろよ?」
最後まで親戚の口調で部屋を後にした智也に
少しだけ気分が落ち込む。
18歳の女の子と一緒に住むのに何にも思わないのかな…
大体にして智也って女の影がないんだよなぁ…
…ホモだったらどうしよう。
いらない心配を色々と浮かべながら荷物をほどいていく。
今まで使っていたものも
真新しい部屋に置くと全く違うものに見える。
…夕飯とか食べてくるのかな。
明日の朝食べるものとかもないし…
…買って来るかな。
大きな窓から覗く天気のいい空を見ながら
美沙は部屋をでた。
もらったばかりの合鍵で鍵を閉める。
…キーホルダーも買ってこよ。
落としそうで恐い何も付いていない鍵を大事にカバンのポケットに入れた。
美沙の住んでいた田舎とは違い、
キレイに整備された歩道や溢れんばかりに並ぶお店がすごく新鮮だった。
近くの100円ショップでコップや適当な日常必需品を揃えて、
スーパーで食材の買い物を済ませて部屋に戻ろうとしたとき
美沙の目にインターネットカフェの派手な看板が映った。
あぁ、智也の…
案外近いんだ。
…覗いていこうかな。
働いている智也を見たいという興味心から
美沙はお店の周りをぐるぐると回ってみた。
…いないし。
店長って裏方?
諦めて帰ろうとした時、智也の声が聞こえた。
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