その日学校へ行った美沙を待っていたのは…
黒板の『佐伯美沙は犯罪者』
という言葉と
今まで友達だと思ってた子達からの無視だった。
『なんで?あたしは何もしてないじゃない』
『あんたたちどうかしてんじゃないの!?』
頭に浮かんだ言葉を飲み込んだ。
…別に理不尽な事には慣れてるし。
どうでもいい…
「こいつ泣きもしねぇ(笑)
冷てぇ女だな~」
男子に嫌味を言われながら美沙は学校を後にした。
以前来たことのある河原で心を落ち着かせる。
『理不尽』『不条理』『不平等』…
そんな言葉ばかりが頭に浮かぶ。
なんで…
なんであたしばっかりがこんな目にあうの?
お父さんがちゃんと家に帰ってくれば…
お母さんがもっと怒りっぽくなければ…
両親があたしを必要としてくれれば…
何かが違えばこんなことにはならなかったのかな…。
『冷たい女』
なりたくてなったんじゃない…
そうするしかなかった。
そう…演じるしかなかったんだよ。
あの作り物の家族の中で…。
あたしなんか…
誰も必要としてないなら…
誰にも心配されないなら…
もう…
「美沙!!」
ぼんやりと考えていたとき、
後ろから力強い声が聞こえた。
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