「でも、正直亮が奈緒ちゃんを救ったのは意外だったけどね。
あの二人、お互いに心を閉じてるような感じだったから…
恋愛感情ってすげぇよなって本気で思った（笑）
…オレもしかして語りすぎ？（笑）
梓ちゃんひいたりしてない？」
途中、ブランコに座る梓を武史が心配そうに笑い振り返った。
「いえ！全然…」
「まぁ、そうゆう事だから別に奈緒ちゃんを好きなわけじゃないよ。
あ、普通に好きだけどね？
つぅか、奈緒ちゃん好きだったりしたら亮が怖すぎるし（笑）」
武史の言葉に梓が笑顔になる。
「…でも梓ちゃんなんでそんな事聞いたの？」
「え？」
武史の不意打ちの言葉に梓は言葉を失った。
…なんでって
それは…
「あ、もしかして奈緒ちゃんにオレの視線気づかれてた？
聞いてって頼まれたとか？
やべぇ…オレ完全に変質者？」
頭をかきながら言う武史に梓の顔から笑みがこぼれる。
「…違います」
…奈緒
あたし、関先輩を信じられるかもしれない。
だって、
こんないい人あたしは知らない。
「…関先輩が奈緒を好きじゃ困るんです」
梓の言葉の意味がよく分からない様子の武史に
梓が少し顔を赤くして笑いかけた。
…関先輩が好きだから。
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