奈緒の言った言葉に亮が顔をしかめて…
「…冗談じゃねぇよ(笑)
…んなもんかっこ悪くておまえ相手になんかできるわけねぇだろ」
ふてくされたように言った。
「それでもいいもん…」
すっかり拗ねている奈緒の顔を亮が覗き込む。
その顔はいつもの意地悪を言うときの顔で…
「…じゃあ今日はおまえが教えろよ。
色々と」
そんな事で話を逸らす亮に
奈緒が赤くなった顔を膨らます。
「……」
「…つぅか、おまえだってオレの初めの女だろ?」
「え…なんで?」
亮の言葉に飛びついた奈緒に
亮が口の端をあげて笑い…
「…さぁな」
奈緒に背中を向ける。
「あ、ちょっと…
ねぇ、なんで?」
後ろから追いかけてくる奈緒にバレないように亮が笑みをこぼした。
「…とりあえず、一通り回るぞ。
そんなに知りたきゃ帰りにうち寄れよ。
…ベットの上でだったら教えてやるよ」
奈緒が少し恥ずかしげに俯きながら…
差し出された亮の手を握った。
『何に代えても離したくない。
自分なんかどうでもいいくらい大切な女。
そんな女なんか…
奈緒が初めてだ』
誰もいない屋上で軽くキスをして…
顔を合わせて笑う。
初めて出逢った場所で…
2人の間で
繋がれた手が揺れる。
FIN
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