「…おまえ何泣いてんだよ」
静まり返った屋上に
亮の声だけが静かに響いて落ちてくる。
亮の言葉に
奈緒は答えられなかった。
自分でもどう表現していいのか分からなくて…
言葉にするのが難しかった。
「…つぅかさ、何度言えばわかるんだよ。
おまえのせいじゃねぇよ。
いい加減にしねぇと怒るぞ」
亮の言葉に
奈緒がぴくっと小さく肩を動かして…
頷いた。
「…ごめんなさい」
「いいよ、もう…
どうせおまえはずっと気にし続けるんだろうし。
…面倒くせぇけどそのたびにオレが否定してやるから」
亮の優しさに…
奈緒が亮の胸に顔を埋める。
そして…
「さっきはごめん。
やきもち妬いちゃって…
あんな事…
怒ってる…?」
亮の胸に顔を埋めたまま奈緒が謝る。
なかなか答えない亮に奈緒が不思議に思い顔を上げると亮と目が合って…
「さっきって…?」
本気で分からない様子の亮に
奈緒が拍子抜けしたように話し出した。
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