“お人よし”を嬉しく思うだなんて。 私ってちょっと変。 「じゃぁ、お邪魔するかな。」 秋本さんは家に上がった。 「君は絵を描くの?」 そう言った秋本さんの視線の先には私の画材道具があった。 「え?あぁ、はい。すみません散らかってて。」 「いや、いいよ。」 「私、お昼まだなんですけど、秋本さんは?」 「俺も。」 「じゃぁ、ちょっと待ってて下さい。」 「いいのかい?」 「えぇ。」 秋本さんはTVの電源をつける。 どうやらなんどもここに来たことがあるらしい。 ずいぶんと慣れている。