よし、この気持ちを悟られる前に帰っちゃお。 案外、ライチは鋭いからな。 「じゃ、じゃあ、あたしそろそろ帰るね。」 「あ…おう」 条件反射のように、片手を上げヒラヒラさせるライチ。 「キス。あとセクハラ発言。許した訳じゃないからね!」 あたしはそう言って、家までの道のりを特に用があるわけでもないのに急いで帰った。