「大丈夫だって。誕生日なんてもうめでたくないし。」


「めでたくないねぇ。ま、茉莉が良いなら良いけどさ。」


運転席から手を振りながら最後に一言。


「彦星に逢えると良いね。」


「彦星?…………あぁ、彦星ね。無理だろうな。今年は雨乞いするから。」


私の答えにげらげら笑いながら車を発進させた。


雨乞いか………


降っても降らなくてもおんなじだけどね。

空の上くらいは幸せな方が良いかな。

雨乞いなんて言ってごめんなさい。

晴れますように。










そして、晴れた七夕。

コンビニプリンと出会っている私。

バーゲン品のスカートとサンダルに満足な私。

誕生日なんてそんなもの。