「あれー?染井は?」 巧が気づいたように、声を上げた。 真生も冬也も辺りを見回す。 「先に行っててって言ってなかった?」 ビーチボールをもっている唯は言う。 葉介は、上のガラス張りになっている通り道を見た。 夜志乃が歩いていた。 「俺、風邪ひいてたんだ。悪い帰る。」 葉介はプールサイドに上がった。 そして、向こうに向かった。