「どうして滝本君の魂は取らないの?」

「奴が天狐になるならば、満月が1番良いからじゃ。満月まで待っておるのではないか?」

「満月の夜に、滝本君の魂を喰うってことか……」





じいちゃんの話をフムフムと聞いていたら…


「杏樹。その体中のアザはどうした?」

「え゛っ……」


突然、聞かれて焦る。

じいちゃんにバレた!?


今日は、陸とのことを見られてて…いつもより女達が怒っちゃって……。

いつもより1時間くらい長く殴り、蹴りがあったんだよね………。


「修行で………」

「ほぉ〜…まだまだ半人前じゃのぉ〜」


じいちゃんが髭を触りながら、あたしを見る。


嘘がバレませんように!!



嘘を見破られそうなので、話を切り上げて部屋に戻った。