「………。」 「………。」 今、私は東雲先輩と一緒に保健室に向かっている。 「あのさ、この前の事は謝るからさー…」 「許しません。熊切先輩に変なこと吹き込んで……」 そうなのだ。 私が東雲先輩を怒っているのは、昨日、熊切先輩が私にした行動にあった。 “女の子は抱き締めたら泣き止む”とか、“女の子の涙は舐めるものだ”とか… これらは全て、東雲先輩が熊切先輩に吹き込んだことらしい…。