窓に灯


 もう学校に行く気力もない。

 原からメールが来ていたが、今日はサボると返信。

 サボるからといって何をすることもなく、ただ恵里のいないベッドに身を埋める。

「恵里……」

 今どこで何をしているんだろう。

 仕事だろうか。

 俺のことはどう思っているのだろう。

 こんな情けない男、いらないよなぁ……。

 そのサトシとかいう奴の方がきっとイイ男なんだろうし。

 いつでもそっちに行けるとか言ってたし、この部屋を出ていくってことだ。

 怖れていたことが現実になってしまった。

 仕方がない。

 俺は恵里に似合わない。

 恵里との思い出に浸っていると、時間はみるみる過ぎていった。



 ヴー ヴー ヴー

 いつの間にか眠っていた俺は、携帯の振動音で目を覚ました。

 恵里か?