ずっと大好き…この恋は秘密 …




「お待たせしました」


無愛想なウエイターが

3皿の料理をテーブルに置いて
会釈してテーブルから離れていく。


「何から食う?」


「…パスタ」


浅井はみのりの前にパスタを置くと

スプーンとフォークを差し出した。


「…いただきます」


受け取ったフォークで
パスタをくるくる巻き取りながら浅井に目を移す。


「あ、うまい」


ハンバーグドリアを食べながら
浅井が笑うのを見て

みのりも笑顔になった。


「よく知ってましたね、

こんなお店」


みのりの言葉に
浅井が笑って答える。


「まぁな。

こないだ空き時間に暇つぶしに読んだ雑誌に載ってたんだ。


…まさか本当に来るとは思わなかったけど」



…本当に?



『他に誰かいる』


あの日から

里奈の言葉が頭から離れない。



『他の誰か』と…

一緒に来たんじゃないの?




…電話ができるだけでいいと思ってたのに




もう

『サヨナラ』なのに…



他の女の子に嫉妬してる…




今日で

終わりなのに…



みのりは目の前のくるくる巻きついたパスタを口に運んだ。






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