マンションのテラスから下を見ると、至る所にキラキラと光が煌めいている。 それは、車であり、外灯であり、信号であり… 神様が、宝石をぶちまけたように見えるその都会の風景。 汐は、そんな東京の街に大学へ通う為に九州から上京したのだ。 はあ…慣れないなぁ。 田舎育ちの汐は、都会の空気に慣れないでいた。 空気も良くない、お水も美味しくない、何より皆時間にゆとりがない。 三月末から、もう八ヶ月も住んでいるのに、せわしなくながれる時間の波を、汐は許せないのだ。