「ゆ、誘惑って・・・私、何もしてないわよ」



んーーー、なんなのかしら?



「言い間違えました、珠樹に近づかないでください。お願いします」



私に、深々と頭を下げる、美人の彼女。



察するに・・・・市井くんが好きなワケだ・・・



「心配いらないわよ、私にはちゃんと好きなヒトいるし、悪いけど年下に手を出すほど困ってないしね」



彼女にウインクして、返事を返した。



「ありがとうございます。 朝からごめんなさい」



またまた、お辞儀をする彼女。



《よっぽど、彼が好きなのねーー根は悪いコじゃなさそうだし・・・》