「なーんで、お前まで付いてくんだよっ」 乗り込んだタクシーの中、俺はカナタに向かって言った。 「いーじゃん、お前のマンション見てみたかったしぃー」 口を尖らせながら言うカナタ。 「お前は女子高生かっ」 由梨が、事務所ですっかりご就寝状態のため、自宅に帰そうとしたが、 よく考えたら由梨の自宅はわからない。 少しだけ、早めに店を上がらせてもらい、 俺の(実際には住まわせてもらってる)マンションへ行くことになった。 後部座席に由梨を真ん中にし、両脇に俺とカナタで座った。