今度は、


意識がハッキリして、


目を覚ました。


私の傍で、


美耶子がうつ伏せて


私の右手を握って寝ていた。


少し、右手を動かすと、


美耶子の頭が上がった。


「実っ!?
気がついた?
はぁー、
もう、心配したわよ、もぉー」


握っていた手をさらにギュッと握る。


「ゴメンね・・・美耶子」


うん、と頷き、そして、


「実、なんで、私にまで妊娠のこと黙ってたの?
水臭いじゃないっ

いつも言ってるでしょ?
どんなことあろうと、
実の力になるから、って・・・

今回は、ちょっと・・・寂しかったわ・・・」


眉を下げる美耶子、
ホントに淋しそう


「ゴメン、ゴメンね、美耶子」


「フッ、仕方ない、
今度ランチ奢りなさいよ、
じゃぁ、
市居珠樹に実が目覚めたこと知らせるから
2人で、ゆっくり
話すのよ」


ゆっくり頷くと、
美耶子は立ち上がり、

廊下にいた、梓に珠樹を呼ぶよう
話していた。