缶コーヒーを握る手が震える・・・
胸が・・痛い・・・・
涙を、
堪えるのが精いっぱいだ・・・
でも、
その何倍、何百倍も、
実は辛かったはず・・・
苦しかったはず・・・
俺が思うよりも、ずっと
実は、キズついたはずだ・・・
「梓さん・・・
俺が、実を、
幸せにしますから・・・
もう、二度と、悲しい思いはさせません
だから・・・
実と一緒になること、
了承してもらえますか?」
立ちあがって、
梓さんに、頭を下げる。
実の身内は、
梓さんとお祖父さんだけだ。
いくら
酷いことをしたとしても、
実の本当の妹だから。
「市居くん・・・・
本当に・・・?」
頷くと、
梓さんは、
ホッとした表情になった。
「梓・・・?」

