「美耶子さん、 彼は、お姉ちゃんのこと、 どこまで知ってるの?」 「あぁ、そうね・・・ 流産して離婚したことは 私が話したから 知ってる それ以上のことは、何も・・・」 「そう・・・ 美耶子さん、 私とお姉ちゃんのこと・・・ 彼に、話しても、いい・・・?」 「・・・そうね・・・知っておいた方がいいわね・・・」 決心したような彼女の表情に 先生は頷く 「美耶子さん、 少しの間、お姉ちゃんを頼みます」 先生に頭を下げ、 俺についてくるようにと 目で促す 彼女の後をついて 病室を出た。