「うん、
彼は市居珠樹
実の恋人、
でもって、赤ん坊の父親…」
フッと緩んだ表情になった梓さん
「そう・・・
お姉ちゃんの・・・
私は、妹の坂上梓(サカガミアズサ)
来てくれてありがとう
お姉ちゃん・・・
倒れてからずっと目を覚まさなかったの・・・
おととい、やっと
目が覚めて・・
でも・・
体力も・・気力もなくて・・
生きてるのに・・
生きてない・・みたいで・・」
涙を堪えながら
言う彼女・・・
「お墓で
私達とお姉ちゃんが
会ったってことは・・
やっぱり・・
やっぱり私達・・・
間違ってたのよ・・」
「梓ちゃん!
何を、言い出すの?!」
先生が
歪んだ顔で
彼女を見る
なんだ?
間違ってたって
何のことだ?

