―――――― 4月


珠樹が入社式を終え、
一週間ほど、
勤務したそのあと、


明日から、
2週間の研修に
行くことになった。


2週間も、

珠樹と会えない・・・

珠樹に触れられない・・・
私に、
耐えられる?・・・



私の仕事も、
年度が替わって、
番組も、
改編されることになり、


今度は、
午後の番組へ
移動することになった。


放送が開始されるのは、
下旬の予定だから
しばらくは
ゆっくりできることになった。


これも、
桜井さんの気遣いみたい。有難いな



「ねぇ、研修場所って、
静岡のどのあたりなの?」


珠樹が自室で荷物を纏めているのを
ドアにもたれながら、
聞いてみた。


「んー、確か、日本平の辺りだったよ、
そこに会社の
大きな研修施設あるらしいぜ」


珠樹の入社した会社の
本社は静岡にあるため、
研修は、当然本社の近くになる。


「2週間なんて、長いな・・・」


ボソリと、小さな声で
呟いた私の声を
聞き逃さなかった珠樹


立ち上がり、私に近づいて、
私の腰に珠樹の腕が絡みつく。


「俺だって、2週間、
実に触れられないから
我慢できるかどうか・・・」


ギュッと、私を引き寄せる。


「実
あとで、いっぱい充電するからな
覚悟しといて」


え?
覚悟って?!