ザザッ――――

   ドシンッ――――


「あーっ、いったぁーいっ・・・」


真っ白い斜面に、思い切り尻モチをついて、


起き上がろうにも、ボードだと、上手く起き上がれない。


「はははっっ、実、ほらっ」


私の後ろから、前へと回りこんだ彼が、私に手を差し出す。


抑えた黄色のボーダージャケットにカーキ色のパンツのウェアで、ニット帽とゴーグル、ちょっと着崩したカンジがまた、若々しくて、眩しいのよねぇ


ボーッと、彼を見上げてると、


両脇に手を入れられ、抱き起こされた。


「さ、ゆっくり、行こ」


彼が、先に滑る姿を見ながら、


彼の滑る姿をお手本にして、滑り降りた。





お正月が過ぎて、


お互いすれ違いの日々が続いたけど、


やっと、


約束していた二人だけの旅行に来れた。


ねぇ、


珠樹・・・



思い切り甘えてもイイ?