エレベーターの中で、


帰ったら、市居くんに話すことを考えていた。


1Fに着いたことを知らせる音が鳴り、降りて


ビルの入り口を出た。


朝の光が目に反射して思わず、額に片手をやる。


すると・・・・


道路に背を向け、こちらを向いてる見覚えあるヒト・・・・


身体が勝手に走りだしていた。


彼も、私に甘い笑顔を向け、


両手を広げて、駆けだした私を受け止めるしぐさ。


彼の腕の中へ飛び込んだ。


そして、そっと彼の腕が包んでくれる。


「実・・・好きだよ・・・愛してる」


私の耳元で彼が囁く声に、頷き、


「私も・・・」


彼の背中をギュッと掴んだ