【珠樹side】
「・・・りっ!! 実っ!!」
リビングから、実さんの名前を呼ぶ声が聞こえた。
それも、かなり焦ったカンジで・・・
実さんと彼氏の事で、俺が口出しするワケにはいかないと思ったけれど、
実さん、病み上がり出し・・・・
ちょっと迷ったけど、部屋を飛び出した。
すると、
リビングで、床に倒れた実さんの上半身を膝に乗せ、
必死に名前を呼んでいる彼氏。
「・・っ!! 実さんっ!!!」
その時考えていたコトなど、頭の隅から抜けて、
実さんの傍に寄り、様子を確かめた。
「よかった・・・、気を失っただけだ・・・」
そのまま、実さんを抱き上げ、
実さんの部屋へ連れて行こうとした。

