「実さん、荷物 これだけ?」 「えぇ、」 私の荷物を、彼は、ひょいと肩にかけた 3日間の入院が終わり、今日は退院の日。 昼前の退院だったので、 またも、市居くんが、来てくれた。 「ね、学校、時間大丈夫なの?」 「あ、今日は研究室に顔出すだけだから、実さん送ったら、行くよ」 病室を出て、廊下を歩きながら話す。 「ゴメンね、なんだか悪いわね」 私の後ろを歩く市居くんに振り返って言った。 「ははっ、別に、気にすんなってー」 口元を緩ませた表情で私に答えた。 何だか、 とっても安心した・・・