過労と、極度の貧血と診断され、
3日間の入院生活。
その間、欠かさず、市居くんが、様子を見にきてくれた。
学校へ行く前と、学校が終わった頃、
入院してる病院が、市居くんの通う学校に近いせいもあったから、
何かと、気にかけて覗いてくれた。
時には、病院の食事は、味気ないだろうって、
自分で作ったおかずを持ってきてくれさえした。
本当なら、つまらない入院生活も、市居くんのおかげで、
あっという間に過ぎた。
そして、
3日間、市居くんが、訪れてきてくれるたび、
いろんなことを話した。
市居くんの家族のこと、
ホストのバイトのこと、
就活状況のこと、
いつもすれ違って、顔を合わせることが少なかったから、
その隙間を埋めるように、話をした。
彼と話していると、
穏やかな気持ちになった。

