以前から、女の影があることに薄々気付いていた。 家に遊びに行くと女物の化粧品がテーブルの上に置いてあったり、自分のものではない香水の匂いがシーツについていた時もあった。 でも陽に女遊びをする金銭的な余裕はないはず。 そうなると嫌でも分かってしまう。 あたしが貸していたお金や今渡した一万がその女とのデート代に当てられてしまうと。