ボッと鳥肌が立った。

 こんなことになるなんて……。

 デートなんて受けるんじゃなかった。

 私は血の気が引いた唇を、もう一度強く拭った。

「ま、無理にヤるような真似はしないから安心してよ」

 安心できるか。

 無理にキスしておいて。

 写真まで撮っておいて。

 これから私は、どうすればいい……?

 こんなことになるなんて、デートなんて受けるんじゃなかった。

 でも無関係なほのかちゃんに迷惑はかけれなかったし……。

 私の悪い頭じゃ、これ以外に解決策なんて見つけられなかった。

 その結果がこれなんだから、どう転んでも良い結果にはならなかったってこと。

 間違いがあったとすれば、私が彼に目を付けられてしまったことかもしれない。