王都に戻って三日。
真夜中近くにディオは、ひそかに叔父の家を訪れた。
「叔父上、お願いがあるんだけど」
フェイモスには息子が二人いるが、
今は二人とも外交官として他国に赴任しているため、
夫婦二人と使用人のみが屋敷にいる。
ディオはもう寝室に入ったという彼の妻が、あわてて出てこようとするのをとめた。
勝手に深夜に押し掛けてきたのはディオのほうなのだから。
フェイモスは夜着の上にガウンをひっかけただけ、という気楽な格好で王子を出迎えた。
ディオの方にもそれをとがめる気は最初からない。
「お願い、と言われてもできることとできないことが」
「わかってるよ。
できないのなら、他の手を考えてほしいんだ。
叔父上ならこういうことには慣れているだろうし」
ディオの頼みを聞いたフェイモスは渋い顔になった。
「他国の領域になりますからな……まあ手は尽くしましょう」
真夜中近くにディオは、ひそかに叔父の家を訪れた。
「叔父上、お願いがあるんだけど」
フェイモスには息子が二人いるが、
今は二人とも外交官として他国に赴任しているため、
夫婦二人と使用人のみが屋敷にいる。
ディオはもう寝室に入ったという彼の妻が、あわてて出てこようとするのをとめた。
勝手に深夜に押し掛けてきたのはディオのほうなのだから。
フェイモスは夜着の上にガウンをひっかけただけ、という気楽な格好で王子を出迎えた。
ディオの方にもそれをとがめる気は最初からない。
「お願い、と言われてもできることとできないことが」
「わかってるよ。
できないのなら、他の手を考えてほしいんだ。
叔父上ならこういうことには慣れているだろうし」
ディオの頼みを聞いたフェイモスは渋い顔になった。
「他国の領域になりますからな……まあ手は尽くしましょう」