ダナの放った弾は、相手には命中しなかった。
相手からも返礼とばかりに、弾が返ってくる。
これも外れて、車が通過したあとの地面がえぐれ、飛び散った。
「ねえ、ディオを殺したいんだと思う?
捕まえたいんだと思う?」
ダナの問いには誰も答えない。
ハンドルの上にかぶさるほど前のめりの姿勢になったルッツは、険しい顔で前を見つめている。
もう一度弾を装填して、ダナは耳をすませた。
風が髪を乱す。
引き金にかける指に力をこめた。
発射!
今度は命中し、一台の車が横転して炎をあげる。
反動で上体が後ろへと反り返る。
それをこらえようとして膝に力が入った。
「痛いんだけど!」
ひざでぐりぐりと背中を押されてディオは、情けない声をあげた。
「ルッツ!」
「何だよ!」
前を見据えたまま、ルッツは叫び返す。
「あと二台ってとこだと思う?」
「そんなもん!」
相手からも返礼とばかりに、弾が返ってくる。
これも外れて、車が通過したあとの地面がえぐれ、飛び散った。
「ねえ、ディオを殺したいんだと思う?
捕まえたいんだと思う?」
ダナの問いには誰も答えない。
ハンドルの上にかぶさるほど前のめりの姿勢になったルッツは、険しい顔で前を見つめている。
もう一度弾を装填して、ダナは耳をすませた。
風が髪を乱す。
引き金にかける指に力をこめた。
発射!
今度は命中し、一台の車が横転して炎をあげる。
反動で上体が後ろへと反り返る。
それをこらえようとして膝に力が入った。
「痛いんだけど!」
ひざでぐりぐりと背中を押されてディオは、情けない声をあげた。
「ルッツ!」
「何だよ!」
前を見据えたまま、ルッツは叫び返す。
「あと二台ってとこだと思う?」
「そんなもん!」