栄えているルイーナの南側に下っていくにしたがって、

ディオはあることに気がつかざるを得なかった。

目立ちすぎる。

飛行服を脱いだとは言え、
ダナの真っ赤な短い髪はすれ違う人の目を引く。

整形だと告白されたディオは
本来の顔ではないことを知っているが、

整った顔立ちであるのは間違いない。

その美貌を目立つ要因の一つに追加するまでもなかった。

彼女を目にした異性のうち、
ほぼ全員がもう一度ふり返っているのは確実だった。


「ダナ、ちょっといいかな?」


町まで数キロという地点まで来た時に、ディオはダナを呼び止めた。


「何?」

「ちょっとここで待っててくれないかな」

「何でよ?」

「目立ちすぎるんだ、君は」


どこが目立つのかといった様子で、ダナは自分の体を見下ろす。