「同窓会しようね」
「高校行っても遊ぼうね」
思い思いに別れを惜しみながら、級友と写真を撮りまくった。
ちらりとあいつを見ると、校庭の真ん中の方で誰かを肩車をしながらグルグル回っている。
相変わらず、バカやってるな。
中学生活が終わる。
受けた高校の違うあいつとは、もうほとんど会うことはないだろう。
中学と一緒にあいつも卒業しよう。
カメラのフィルムもなくなり、そろそろ帰ろうかという時。
「三村!」
呼ばれて振り向くと、ピカッとフラッシュが光った。
「アホ面いただき!」
犯人は、憎たらしい笑顔のあいつ。
「ちょっと! 不意撮りは反則でしょ!」



