甘めな恋愛ショート集




そして
何かを惜しむように
コータの唇がゆっくり離れた。


「…………」

「…………」

お互い
顔を赤くして
下を向いてしまった。

「……初キス、」

アタシが沈黙に耐えれず
口を開いた。

「よく雑誌で甘いだの酸っぱいだの言うけどさ…」

コータが
自分の唇に触れていた。

なんか、いやらしいよ?

「微妙だな」
「微妙だね」

ハモる、アタシらの声。


「じゃあ、もう一回―――…」