目が覚めたときには、三時間目が始まっていた。

山崎「宮下さん、授業中に熟睡していましたね。宿題は、持ってきたんですか?それに、真田さんも、こんなことに結界を使わないように。」

山崎先生が、私達の前で絶対零度の微笑みを浮かべている。


綾香「ごめんなさい。」

綾香は、結界を見破られるとは思っていなかったようで、戸惑ったような表情で謝罪した。


山崎「授業中に熟睡しているぐらいなら、宿題はきっちりやって来ましたよね?」

由紀音「やって来ていません。昨日は、暇がなくて。」

私は、あんな状況下で宿題をやる暇なんかあるかと思いながら言った。


山崎「だったら、居眠りなんかせずに授業を受けなさい。」



由紀音「……分かりました。」



その後、私はノートを取り始めた。


キーンコーンカーンコーン♪


綾香「ごめん、まさか見破られるとは思っていなかったから、起こさなかったんだけど……。」

授業が終わると直ぐに、綾香が謝ってきた。


由紀音「気にしないで。あの憑喪神(ひと)も、伊達に千年以上生きていないんだから。」


そして、私は夕方迄真面目に授業を受けた。



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