スカーレット



「かっちゃん、一生面倒見てくれる?」

「なにそれ、プロポーズしてくれてるの?」

「毎日かっちゃんの味噌汁飲みたい」

「それ、俺のセリフでしょ?」





 思い出はこれから作っていくんだ。

 頭と、心と、体に刻み込んでいくんだ。


「味噌汁の前に……ね」

 彼の手を引き、隣の部屋へ。

「そういう誘いは、嬉しいね」



 そう、刻み込んでいく。






fin.