目が覚めると、見慣れない風景が視界にゆっくりと入り込んできた。

 白い天井は斑点模様。

 そこからぶら下がっているレールに、薄ピンクのカーテンが掛けられている。

 後頭部から踵まで、体の背面が圧迫されたような鈍い痛みに、

「うぅ……」

 と呻くと、さっきまで天井だったはずの風景に知らないおばさんが飛び込んできた。

「紀子? 紀子!」

「先生! 紀子が目を覚ましました!」

 うるさいな。

 誰よ、紀子って。

 このまま上を向いて寝転がっているのも、起き上がるのもダルい。

 寝返りを打とうとして見えた自分の現状。

 左ひじは曲がらないように固定され、ひじ裏に点滴がテープで固定されている。

 体には何本か配線がしてあり、それが機械に繋がっていることがわかった。