[唯side]

結局、俺は蒼に由佳里を押しつけて涼平の部屋へ来てしまった。
蒼は大丈夫かな。
メールでもする?
ちゃんと電話した方がいいか…。

「なぁ」

涼平が俺を睨みながら口を開いた。

「何の説明もなく蒼ちゃんに押しつけて来るってどうなんだよ?」

そうだな。
激しく反省してるよ。

「せめてどういう間柄なのかだけでも説明すべきじゃないのか!」

涼平がイライラしてるのはよく分かる。
でも、あの場で説明を始めたら、収拾がつかない気がしたんだ。