結局、その翌週もお兄ちゃんは家に居座って。
ついでに言えば松永もプリンを強引に渡し続けた。
お兄ちゃんは朝8時に出社して、帰りは19時頃なのに、毎日朝と夜ご飯を作ってくれていて。
そこまでされると、あたしもなんとなく申し訳ない気分になってきちゃって……。
樹は大事な時期らしくて、朝練なんかが始まったから朝は一緒に行けなくなった。
だから、全然会えてないのに、帰りは直帰するようになっちゃったりして。
朝ごはんはお兄ちゃん、夜はあたしっていう食事当番が暗黙のルールになった。
そして、もう一つの暗黙のルールが……
いつの間にか、できつつある。
……~~♪
ベッドの上で鳴り出したケータイに、時計を見ると21時。
一週間前から、毎晩21時のコールが、ケータイの着信履歴を埋めている。



