ジュリエットに愛の花束を。



いつも通り、ソファに足を抱えるように座ってチーズケーキを食べる。

テレビの液晶画面は、見たことのあるドラマを再放送していた。


チーズケーキを食べながら、アリサさんの事とか、松永の事とか、お兄ちゃんの事を考えて……。

その最中に襲ってきた眠気に、あたしはそのままソファに横になる。



テーブルの上に置いたままのチーズケーキが瞼の落ちそうな目に入って……。

冷蔵庫に入れておかなくちゃまた怒られる、なんて思うも。

睡魔には勝てず。


そのまま気持ちのいい眠りの世界に入り込んでいった。





「……おまえ、いい加減にしろよ?」


気付くと、樹があたしをしかめっ面で見下ろしてるところだった。

まだ半分くらいしか動いていない脳がやっと現状を理解して、樹の言っている意味を悟る。


……やっぱり怒られたか。